深セン・広州の旅、前半の8泊は深センに滞在——その1泊目に選んだのが、福田エリアの JW Marriott Hotel Shenzhen(金茂深圳JW万豪酒店)でした。JW Marriott といえば、マリオットのラグジュアリーブランド。それが2万円台で泊まれるとなると、ちょっと試してみたくなります。しかも、地下鉄4路線が集まる車公廟駅の近くで、香港から高速鉄道で着く福田駅にも出やすい。立地も申し分ありません。仕事道具を持っての旅なので、ワーケーション視点でも見ていきたいと思います。
基本情報
| ホテル名 | JW Marriott Hotel Shenzhen(金茂深圳JW万豪酒店) |
| ブランド | JW Marriott(マリオットのラグジュアリー) |
| 開業 | 2009年 |
| エリア | 深セン市 福田区 |
| 最寄り駅 | 地下鉄 車公廟駅 J1出口から徒歩4〜5分 |
| 客室 | キング1台・エグゼクティブラウンジアクセス・高層階(43〜48㎡クラス) |
| 宿泊時期 | 2026年3月 |
ひとつだけ注意点を。深センには宝安エリアにも、同じ「JW Marriott」を名乗る別のホテル(2015年開業)があります。この記事で取り上げるのは福田・車公廟のほうで、宝安のホテルとは別の施設です。
車公廟駅には、地下鉄1号線・7号線・9号線・11号線の4路線が乗り入れています。行きたい方面をひととおりカバーできるうえ、11号線は宝安国際空港方面にもつながっているため、市内観光にも空港アクセスにも動きやすい立地でした。
アクセス
この日は JAL 便で香港へ入り、香港の西九龍駅から高速鉄道で福田駅へ抜けました。福田駅の12A出口には配車アプリ DiDi の乗車スポットがあり、そこからホテルまでは DiDi で約10分、料金は47.9元でした。チェックインしたのは18時ごろです。
深センでの移動は、もっぱら DiDi でした。日本の配車料金と比べるとかなり安く、少し上のグレード(プレミア)を選んでも負担は小さめ。プレミアドライバーの方がスーツケースの出し入れも手伝ってくれるため、上位グレードを指定するようにしています。翌日、次の宿泊先である Sheraton Shenzhen Futian へ移ったときも DiDi を使い、こちらは27.9元でした。
チェックイン
チェックインではスタッフが英語で対応してくれて、やり取りに不自由はありませんでした。中国のホテルでは、チェックイン時にパスポートの登録とデポジットの預け入れがあるのが一般的です。
Marriott Bonvoy のプラチナ以上のエリート特典として、実際に付いた特典は次のとおりです。
- 客室:ボトムの「キング1台・ゲストルーム」から「キング・エグゼクティブラウンジアクセス・高層階」へアップグレード
- ウェルカムギフト:選択制のうち1,000ポイントを選択
- ラウンジアクセス:あり(27階のエグゼクティブラウンジ)
- 朝食:レストランでの朝食
- レイトチェックアウト:16時まで(15時をリクエストし、承認されました)
ラウンジアクセス・高層階のお部屋にアップグレードしていただきました。現在チタンエリートですが、部屋のカテゴリーそのものが大きく上がる(スイートに変わる、といった)ほどではありません。今回が初めての滞在なので、アップグレードの出方は、次に泊まったときにあらためて見てみたいところです。
客室

通されたのは43〜48㎡クラスの客室で、ベッドはキングが1台。ダークウッドと大理石を基調にした内装は落ち着いていて、いかにも JW らしい重厚感がありました。

水回り

水回りは、洗面ボウルが1つ、独立したシャワーブース、据え置き型のバスタブ、そしてトイレは独立した個室、という構成でした。バスタブとシャワーは客室の窓に面していて、湯船から外の景色が見えるようになっています。アメニティは Aromatherapy Associates の「BALANCE」シリーズが用意されていました。歯ブラシ・コーム・綿棒・シャワーキャップなど一通り揃っていました。

設備・眺望

客室には、カプセル式のコーヒーマシンと電気ケトル、そして TWG の紅茶(English Breakfast と Grand Jasmine、中国ではTWGのことを「特威茶」と書くんですね! )。ウェルカムのフルーツとレターも置かれています。ミネラルウォーターは Aquafina の550mlが、客室に2本と洗面まわりに2本。クローゼットにはセーフティボックス、アイロンとアイロン台、傘、バスローブ。スリッパは JW Marriott のロゴ入りでした。

案内されたのは高層階(16階より上)でしたが、窓の下にはちょうど道路の整備工事が広がっていて、景色が良いとは言えません。眺めにこだわるなら、チェックインのときに一言リクエストしてみてもいいかもしれません。
ワーケーション適性
デスクと椅子

こちらのお部屋には、壁付けの作業机と事務椅子はありませんでした。作業面になるのは、ソファの前に置かれた丸い大理石トップのテーブルと、ラウンジチェアです。ラグジュアリーカテゴリーでは居住性を優先したこういうレイアウトは珍しくありませんが、腰を据えて働く前提だと、合う・合わないは分かれそうです。

宿泊初日はここで1時間ほどの軽い作業をしました。実際に使ってみたところ、専用のデスクと椅子がなくても、ラウンジチェアの座り心地は思いのほか良く、短時間の作業なら苦にならず、これは嬉しい誤算でした。ただ翌日、まとまった作業をしたときは客室ではなく、朝食のあとに地下鉄で少し移動した先のカフェで数時間こなしています。長時間しっかり集中したいなら、館内や外の作業場所と使い分けるのが現実的だと感じました。
電源・照明
作業していたテーブルの近くにも電源があり、手元でノートパソコンを充電しながら作業できました。USBポートの有無までは確認していません。ベッドサイドには差込口の多いパネルがあり、電源の数そのものには困りませんでした。照明は間接照明が中心で、手元を強く照らすデスクライトはありません。全体としてやや暗めですが、作業に支障を感じるほどではありませんでした。
Wi-Fi・ネット接続
今回、Wi-Fi の実測値(下り・上り)は計測していません。数値でお見せできない点はご容赦ください。
そのうえで、接続まわりの実態を書いておきます。中国では Google 系のサービスや一部の AI ツールにアクセスできないため、ホテルの Wi-Fi につないだうえで VPN(NordVPN)を試しました。しかし今回は Google 系にはつながらず、ホテル回線での作業は断念しています。結局、実際の作業は日本の通信(ahamo)のローミングで行いました。ローミングは日本経由で接続されるため、中国国内では遮断されがちなサービスもそのまま使えます。動画のアップロードのような重い通信はなかったこともあり、ローミングで十分にまかなえました。
なお、VPN が使えるかどうかは時期や利用するサービスによって変わります。中国で作業する予定があるなら、日本の回線のローミングを併用できるようにしておくと安心だと感じました。
客室以外の作業場所
客室の外なら、27階のエグゼクティブラウンジに作業できそうな席がたっぷりありました。広くて落ち着いていて、パソコンを広げても気兼ねしなさそうです。※今回はラウンジで仕事はしませんでした。
ラウンジ・朝食
エグゼクティブラウンジ(27階)
ラウンジは最上部の27階にあります。イブニングカクテルは17:30ごろから始まり、料理の提供は19:30ごろまでだったと記憶しています。スイーツを含めて品数は充実していて、外で夕食をとる予定がなければ、ここで済ませても十分なくらいでした(結局、軽くつまむつもりが結構いただいてしまいました…)。混雑は控えめで、拍子抜けするくらいゆっくり過ごせます。深センに限った話ではありませんが、中国のマリオット系ラウンジは総じて落ち着いていることが多く、混み合う日本の一部ラウンジとは印象が違うと感じます。

朝食
朝食は1階のダイニングでのビュッフェ形式でした。6:30の開始と同時ぐらいに訪れたところ、まだ空いていて快適そのもの。ゆっくり食べたいなら早めの時間がおすすめです。中華から洋食まで一通りそろっていて、JW だからと身構えるほど突出した印象はなく、良い意味で標準的な内容でした。

周辺情報とロビー

ホテルから実際に歩いたのは、最寄りの車公廟駅まで。お店を目当てにした街歩きはしていません。このホテルの魅力は、徒歩での散策というより、地下鉄4路線が使える交通ハブとしての立地にあると感じました。2日目は朝食のあと、地下鉄で少し足を延ばした先のカフェで作業をしています。支払い関連は、滞在中ずっと Alipay で完結。現金や実体カードを使う場面はありませんでした。ホテルの精算だけはクレジットカードです。

ロビーは吹き抜けで、行灯のように柔らかく光る列柱が並ぶ、印象的な空間でした。訪問時(2026年3月)には、中央に巨大なクマのオブジェが鎮座していて、エントランスを入った瞬間に思わず足が止まります。落ち着いた JW のイメージで来ると、いい意味で裏切られる登場感でした(まるでWホテルみたい)。「YOU YOUNG COSMOS(有样万相)」という、五行(金・木・水・火・土)をモチーフにした期間限定のアート展示だそうです。季節ごとに装いが変わるようなので、時期によって展示は入れ替わると思われます。
まとめ:どんな人に向くか
1泊してみて、次のような人には合いやすいホテルだと感じました。
- ラグジュアリーカテゴリーのホテルを、まずは気軽に試してみたい人(宿泊時は有償で2万円台でした。料金は時期や為替で変わります)
- 交通アクセスを重視する人(地下鉄4路線が使える立地)。市内観光にも、11号線経由の空港アクセスにも動きやすい
- 2009年開業と築年数は経っているものの、手入れの行き届いたきれいさを求める人
一方で、次のような人には物足りなさが残るかもしれません。
- 同じ深センのリッツ・カールトンやセントレジスのような、最上級のサービスやアップグレードを期待する人
- 客室で1日じっくり作業したい人。専用のデスクと椅子がなく、長時間の作業は場所を選ぶ
個人的には、また泊まると思います。決め手は立地の良さと、フロントやラウンジ、清掃のスタッフの方がすれ違うときに挨拶をしてくれる、その感じの良さでした。派手なサービスではありませんが、滞在を通じて心地よさを感じられたホテルです。
